ダイヤモンド

Bump Of Chicken ダイヤモンド歌詞
1.ダイヤモンド

作詞:藤原基央
作曲:藤原基央

何回転んだっていいさ 擦り剥いた傷をちゃんと見るんだ
真紅の血が輝いて 「君は生きてる」と教えてる
固いアスファルトの上に雫になって落ちて
今までどこをどうやって歩いてきたのかを 教えてる

何回迷ったっていいさ 血の跡を辿り戻ればいいさ
目標なんか無くていいさ 気付けば後から付いてくる
可能性という名の道が 幾つも伸びてるせいで
散々迷いながら どこへでも行けるんだ

大事なモンは幾つもあった
なんか 随分減っちゃったけど

ひとつだけ ひとつだけ その腕でギュッと抱えて離すな
血が叫び教えてる 「君は生きてる」という言葉だけは

一体どれくらいの間 助けを呼ぶ声を無視してんだ
その背中に貼り付いた 泣き声の主を探すんだ
前ばかり見てるから なかなか気付かないんだ
置いて行かないでくれって泣いて すがる様なSOS

聴いた事ある懐かしい声
なんか随分 大切な声

ひとつずつ ひとつずつ 何かを落っことしてここまで来た
ひとつずつ拾うタメ 道を引き返すのは間違いじゃない

やっと会えた
君は誰だい?
あぁ そういえば 君は僕だ
大嫌いな弱い僕を
ずっと前にここで置きざりにしたんだ

何回転んだっていいさ 何回迷ったっていいさ
大事なモンは 幾つも無いさ

後にも先にも ひとつだけ ひとつだけ
その腕でギュッと抱えて離すな
世の中にひとつだけ かけがえのない生きてる自分
弱い部分 強い部分 その実 両方がかけがえのない自分
誰よりも 何よりも それをまず ギュッと強く抱きしめてくれ

上手に唄えなくていいさ いつか旅に出るその時は
迷わずこの唄をリュックに詰めて行ってくれ


2.ラフ・メイカー

作詞:藤原基央
作曲:藤原基央

涙で濡れた部屋に ノックの音が転がった
誰にも会えない顔なのに もう なんだよ どちら様?
「名乗る程 たいした名じゃないが 誰かがこう呼ぶ“ラフ・メイカー”
アンタに笑顔を持って来た 寒いから入れてくれ」

ラフ・メイカー? 冗談じゃない! そんなモン呼んだ覚えはない
構わず消えてくれ そこに居られたら泣けないだろう

ルララ ルラ ルララ ルラ

大洪水の部屋に ノックの音が飛び込んだ
あの野郎 まだ居やがったのか 消えてくれって言ったろう
「そんな言葉を言われたのは 生まれてこの方 初めてだ
非常に哀しくなってきた どうしよう 泣きそうだ」

ラフ・メイカー? 冗談じゃない! アンタが泣いてちゃ仕様がない
泣きたいのは 俺の方さ こんなモン呼んだ覚えはない

ルララ ルラ ルララ ルラ

二人分の泣き声 遠く……

ドアを挟んで背中合わせ しゃっくり混じりの泣き声
膝を抱えて背中合わせ すっかり疲れた泣き声
今でもしっかり俺を 笑わせるつもりか ラフ・メイカー
「それだけが生き甲斐なんだ 笑わせないと帰れない」

今ではアンタを 部屋に入れてもいいと思えたが
困った事に ドアが開かない 溜まった涙の水圧だ
そっちでドアを押してくれ 鍵なら既に開けたから
ウンとかスンとか 言ってくれ

どうした? おい、まさか

ラフ・メイカー? 冗談じゃない! 今更 俺一人置いて
構わず消えやがった 信じた瞬間裏切った
ラフ・メイカー? 冗談じゃない! 逆側の窓の割れる音
鉄パイプ持って 泣き顔で「アンタに笑顔を持ってきた」

ルララ ルラ ルララ ルラ

小さな鏡を取り出して 俺に突き付けてこう言った
「アンタの泣き顔笑えるぞ」

呆れたが なるほど 笑えた